万次

誠吉の住む里にて飯屋を営む男。

緑の瞳に薄い癖毛の茶髪を髪留めであげており、後ろでも小さく結っている。深緑の着物に前掛けを掛け、袖が邪魔にならぬ様襷掛けをしている。

暢気で緩く、のんびりとした人柄。細かい事は気にせず、柔軟な考えで多くを悩まず、ありのままに生きている。

面倒見が良く、誰に対しても優しい裏表のない性格で、誠吉に並ぶ「無自覚なお人好し」と呼ばれる男。
自称誠吉の兄貴分であり誠吉を自らの弟の様にも思っているが、彼に面倒を見られている事も多々ある。同時に彼とは心の内から話せる友としても接しており、また誠吉からも同程度の信頼を得ている。
恐らくは、誠吉が里で一番信頼している相手が彼であるだろう。

話好きだが 穏やかな性格で里の人間からも好かれており、打ち解けやすく誰とでも仲良くなれる活発な人柄。その分争い事は基本的に苦手意識があり、喧嘩に関してはそこらの男と比べても及ばぬ程に弱く、自らも乱暴事は避けている。

また人を疑わぬ性格で、その為に時には自分が損な役回りを受けてしまう事も多いものの、それを人のせいにもしたりせず、全体的に見ても他者優先気質。

その上で女運が無いのか恋愛運がないのか、交際は悉く失敗し、嫁どころか彼女すらできないのが彼にとっては唯一にして深刻な悩みだそうだ。

因みに美人には弱い。